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常に意識するのは“消費者の笑顔”~父の死乗り越え一人前の農家目指す~

2019.11.14JAにしみの

常に意識するのは“消費者の笑顔”~父の死乗り越え一人前の農家目指す~

冬春トマトの一大産地である海津市で、女性農家として活躍する小寺智恵さん。持ち前の明るさとポジティブ思考でトマトと向き合い、高品質・高収量を目指しています。

小寺さんがトマト農家になったのは、突然の出来事がきっかけでした。栽培に従事していた父親が急病により亡くなったためです。当時24歳だった小寺さん。小さい頃から目標にしていた福祉関係の仕事に就くことが決まっていましたが、あきらめるしかありませんでした。

「家族を守っていくには、自分がトマト栽培を継ぐしかない」と覚悟を決めた小寺さん。最初は、叔父の建治さんや祖母の弥生さんに教わりながら、無我夢中で技術を身につけました。

県の普及員や近所のトマト農家も小寺さんをサポート。心配して定期的にハウスを覗いてくれました。「何も知らない私に手を差し伸べてくれた。今の私があるのは、家族や周りの皆さんのサポートおかげ」と感謝の言葉を口にします。



「日ごろは、消費者の顔を思い浮かべながら作業するようにしている」という小寺さん。収入に直結する収量も大切ですが、消費者に喜んでもらえるトマトを作ろうと、味にもこだわっています。定期的に自分の作ったトマトを試食しては味を確かめ、栽培に生かすようにしています。

トマトは、温度が1度変われば樹の状態が変わるというように、繊細な作物です。毎日樹の状態の確認は欠かせません。「花が付いている高さや茎の太さなどを見て樹の状態をチェックしている。少しでも変化があれば、液肥やかん水の量を変えたりして、早めの対処を心掛けている」と話します。

2018年からは、先輩農家から教わった長段取りの新たな吊り下げ方法を試すなど、さらなる栽培技術の向上を目指しています。「10㌃当たりで20㌧以上の収量を上げる先輩方もいる。それに比べれば私はまだまだ半人前。もっといろんなことを吸収し、一人前の農家になることが父への恩返しにもなるし、父も応援してくれると思う」とさらなる成長を誓っています。

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