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若い発想力を活かし、花栽培の可能性にチャレンジしたい

2021.06.09JAぎふ

若い発想力を活かし、花栽培の可能性にチャレンジしたい

岐阜市の福井真一さん、妻の公子さん、次男の崇年さんは、きれいな花を贈る、家に飾ることで幸せな気持ちになってもらえる、そんな花栽培をめざしています。
 
■崇年さんの就農のきっかけ
 私は花栽培農家に生まれ、学生時代から年間で一番忙しい「母の日」の前になると必ず、出荷作業の手伝いをしていました。父が育てたカーネーションが、全国にいるお母さん方にお子さんたちから手渡され、日頃の感謝を伝えられている姿を想像すると、とても幸せな気持ちになりました。農業高校に入学すると、農薬を減らした花栽培について勉強や研究をしてきましたが、この頃は父の仕事を継ぐことは考えていませんでした。学校を卒業してからは、花農家と花屋さんの間に立ち、花業界を支える市場に就職しました。花は生鮮食料品などと同様に保存が難しく、また生産量は自然条件に左右されるため、農家が育てた花を高く買ってもらうための戦略を立てたり、せりなどを行ったり、岐阜県内から集まった花を全国の花屋さんに届ける仕事をしていました。
 「母の日」が迫る4月下旬には、たくさんのカーネーションが市場に集まります。ある日、カーネーションを運ぶ作業をしていた時、明らかに品質の良いカーネーションがありました。生産者のタグを見るとそこには父の名前がありました。仕事柄たくさんの花を見てきましたが、父の作る花の素晴らしさを社会人になって初めて知り、同時に父が築き上げてきた栽培技術を絶やしてはいけないと強く思うようになりました。そこで父の背中を超えたい一心で会社を退社し、父のもとで2019年11月に就農しました。
 

■真一さんが感じた福井家の農業
 今までは母と妻とパートさんで農業経営をしてきましたが、息子(崇年さん)が就農したことで若い力が加わり、農業経営のさらなる発展をめざすことができると感じました。そこで、2020年10月、「家族経営協定」を正式に結びました。協定を締結したことで、家族一人ひとりが意欲とやりがいを持ち、経営に参画できる魅力的な農業経営をめざすため、家族間のルールを決め、働く環境を整えました。息子に対しては「花栽培にはやれることがたくさんある。若い発想力を活かし、チャレンジしてもらいたい」と伝えました。息子は「父から花栽培のノウハウを学び、市場で培った販売のノウハウを活かし、福井園芸の発展に貢献していきたい」と言ってくれています。

■今後の展望
 花には人を笑顔にする、幸せにする癒しの力があります。玄関やダイニングなどに花のある暮らしを心掛けることで、心にゆとりができると思います。見ているだけで幸せになる花を育て、花農家と消費者が共に喜び合えるような農業経営をめざしていきます。そのためには作業効率を考え、花に愛情を注ぐ時間を多く作ることをめざし、AIを取り入れたハウスを造りたいと考えています。花の素晴らしさを多くの人に知ってもらうことで、花栽培をやってみたいという人を増やし、全国でも有数の鉢物産地である岐阜市を盛り上げていくのが夢です。

■メッセージ
  愛情込めて育てた花です。JAぎふ直売所「おんさい広場 鷺山」などで販売しています。ぜひ一度、買って飾ってみてください。



 

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