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環境に配慮した農業を目指して

2021.02.05JAひがしみの

環境に配慮した農業を目指して

恵那市でトマトとイチゴを栽培している石川農園の石川右木子さん。JAひがしみのへ出荷する以外にも、女性目線の魅力がいっぱいに詰まった商品や地域の魅力を発信し続け、多くのファンがいます。

石川さんの商品はインターネットで販売しているほか、恵那市にある道の駅「上矢作ラ・フォーレ福寿の里」や、恵那市観光物産館「えなてらす」、「大正村浪漫亭」などで販売しています。

石川農園公式サイトはこちら▼
https://www.ishikawafarm.com/


■地元の魅力を引き継ぎ、発信している原動力は何ですか?
冬場は林業で働いているスタッフがいて、利用や手入れがされずに荒れている山の現状を知るうちに、景色が違って見えてきた瞬間があって。山の仕事に関わる人がすごく少なくなっていることも知り、水源の森である山が今まで以上に荒れていったら、その恩恵を受けている農業はどうなるんだろうって。山と水、食べ物をつくる農業、そしてここは矢作川の源流に当たり、飲み水の水源なので、都会の人たちの暮らしにまで全部つながっているって、当たり前かもしれませんが、そのことを急に実感して、感動したんですね。そうしたら、この地で農業をやっていくことにこれまで以上にやりがいを感じたんです。

■どんな農業を目指していますか?
目標は常に変わっていますが、モットーにしているのは「楽しく、まじめに、やりこむ」こと。まじめにコツコツ根気よく、面白みがわかるまでやりこむというのが農業に必要な感覚だと思います。

地球の歴史とストーリーのあるものづくりに携われることが喜びです。味噌も日本の食文化に欠かせませんが、今では大豆の93%が輸入。安全・安心な大豆を自分でも栽培し、地元から買い入れて味噌づくりの技とともに受け継ぐことが本当の豊かさにつながるという信念、願いを持っています。今は「豊かさって何だろう」とそれぞれが考えながら選ぶ時代。自然を元手にして、環境に配慮した農業をし、ずっと続く地域社会をと願っています。

■いちごの栽培面積の拡大にあたり課題となったことは?
今作から新たにイチゴのハウスを6棟増やし、2万5千株を栽培しています。1月からは、新たにイチゴ狩りもはじめました。いちごの面積を拡大するにあたっては、県の補助事業の要件に適わず、事業が実施できないことが分かったとき、とてもショックでした。でも、JAひがしみのの担当者が訪ねてくれて、堅実なアドバイスをしつつも、「JAとして何かできることはないか」と相談にのってくれたことはうれしかったです。そして、JAから融資を受けられるよう導いてくれました。



■いちごハウスに取り入れている間伐材の薪による暖房とは?
イチゴ栽培の暖房で燃料によく使われているのは重油ですが、この農園では間伐材を燃料として買い入れることにこだわりました。

例えば、うちの農園でひと冬に使う重油の量は約150万円分です。地元のNPO法人「奥矢作森林塾」に間伐材をすぐに使える薪の状態にしてもらい、重油を買うのとほぼ同じくらいの値段で買っています。同じ150万円なら、地元の山の保全や地域経済が回る方にお金を払いたい。薪にする作業は、地元の老人クラブの方たちが森林塾の委託を受けてやってくれているんですよ。地球の裏側から重油を運んできて使うのと、どちらを自分が選びたいか。私たちの世代って、そういったSDGs(持続可能な開発目標)に通じる感覚に共感するものを持っている気がします。

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