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経験と情熱で、絶滅しかけた幻の辛さを地域の新たな特産に!

2020.08.12JAぎふ

経験と情熱で、絶滅しかけた幻の辛さを地域の新たな特産に!

本巣市根尾地域で“幻の唐辛子“「徳山唐辛子」を栽培する能郷営農組合の羽田新作さん(写真左)と小川太郎さん(写真右)は、根尾地域の特産品を目指しています。
徳山唐辛子は、一般のトウガラシの1.6倍の辛さで、辛さの中に旨味があり、一度食べるとクセになります。JAぎふ直売所「おんさい広場真正」などで販売しています。



■徳山唐辛子の復活のきっかけ
羽田さん<昭和62年、岐阜県の徳山村(現揖斐川町)が廃村となり、平成20年に徳山ダムが完成するまでの過程で「徳山唐辛子」の生産農家がいなくなり、種はダム湖に沈み、失われたとされていました。私は石工として約60年前に旧徳山村に仕事で滞在しており、ダムが完成するまでに現場に関わっていました。徳山村では多くの家庭でトウガラシが栽培されており、その際に食べた辛さの中に旨味があるトウガラシが大変気に入り、地元農家に種を分けてもらい、自宅前の畑で栽培を続けていました。
小川さん<平成24年、本巣市職員が、偶然羽田さんが栽培する「徳山唐辛子」を発見。辛くて鳥獣害被害に遭いにくいとこから、鳥獣害被害に悩む能郷地域で栽培することを決めました。さらに「ダムに沈んだ幻の唐辛子として根尾地域の特産品にしよう」と、JAや市と連携しながら復活に向けて動き出しました。同年には、「根尾米」栽培と「徳山唐辛子」の試験栽培をしていこうと、羽田さんと私で能郷営農組合を立ち上げました。



■トウガラシによる地域農業の発展
羽田さん<本巣市管内で「徳山唐辛子」栽培が拡大し、地域農業の発展のきっかけとなりつつあります。また「徳山唐辛子」の付加価値につながる地理的表示(GI)保護制度取得を目指しています。
小川さん<「徳山唐辛子」のPRとして、デーモンキャンディー(平成30年)、徳山唐辛子みそ(令和元年)、底地辛うどん(令和2年)などの加工品をJAぎふとともに開発・商品化し、販売を始めました。少しずつ評判が広まっていると手応えを感じます。



※地理的表示(GI)保護制度とは
地域には、伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地等の特性に結びついている産品が多く存在しています。これらの産品の名称(地理的表示)を知的財産として登録し、保護するための制度です。


 

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